■冬期、そして新年度に向けての「周到な準備」
11月中頃から冬期講習生や新年度生の申込みが増えてきました。今日、明日も入塾の手続きや新規の面談が予定されています。他塾からPEGへ引っ越ししてくる生徒もいますが、初めて学習塾に通うことになる生徒もいます。
まず入塾手続きに先立って、しっかりとした面談を行わなければなりません。ここが一番肝心なところです。その内容は生徒一人ひとり異なりますが、要は生徒本人に自分自身で「決めさせる」ということでしょうかね。
どんなに優秀な子供でも、受験勉強を進めていく間に「もう嫌だ、もういい」、「塾なんかやめたい」と考えることは何度もあります。その際に踏ん張りがきくかどうかの第一はこの点にかかっていますね。「自分が決めたわけじゃない。母さんが決めたんでしょ!」といった気持ちが少しでもあれば、当然そこに逃げ場所をつくってしまいます。ひどい場合などは、親に向かって「勉強してあげている」などと言い始めますからね。もはや聞くに堪えません。
私の経験では大人も子供も同じで、自分自身が決めて、口に出して言ったことしかやりきることはありません。人に言われたことや指示されたことには魂が入らないんですね。私、入塾手続きの最終段階で必ず3回は確認しますね。「ほんとうに自分自身で決めたんだな」ってね。その上で、受講料をその子に示して、「この金額に2倍、5倍、10倍ものプレミアをつけることができるのはあなた自身だからな、いい加減なことをするとこのお金はドブに捨てたのと同じことになるからな。」って必ず念を押します。
次に、クラスでの受講に先立って準備学習を進めます。
たとえば、新年度からスタートする2月生は事前に現学年の重要単元をまとめた教材を使って学習をしていきます。それぞれの生徒ごとに点検のために来校する日時が予定されていて、そこで成果の確認とわからない問題や未修単元を解決したりします。復習ノートの作成指導もこの期間に行っておきます。中にはすでに学習習慣が定着しはじめてきて、PEG自修館(土日などに設定している自主学習の時間帯)に参加している新年度生もいますね。
PEGでは無料体験学習なんていうのはやっていません。「新製品の試供お試し」じゃあないんですから、体験学習として通常のクラスに入れたりなんかしたら本来そこで受講している子供たちに失礼ですし、保護者のみなさんに対しても*忠実義務を欠くことになってしまいます。そのことによって新規の入塾者が減るようなことになっても一向に構いません。責任をもってお預かりした子供たちの指導に全力を傾ける、そこに塾側の都合や営業なんかの入り込む余地は全くないですからね。
お預かりした生徒一人ひとりの最高峰に向けた取り組みに具体的な道筋を示し、これを全力で支えていくのみです。
Takahide Kita
*【忠実義務】金融の世界での用語ですが、「顧客から預かった資本はその顧客のためだけを考えて運用しなければならない」という意味で使われます。私たちの場合でも授業などには当然こういった考え方があてはまるものと考えています。「PEGでの授業はお預かりした生徒の様々な成長と学力を伸ばすことのみを目的として行わなければならない。」という意味で用いました。