コラム

■夏期講習、ファイアー!

夏期講習をスタートさせて、はや7日目です。充実した夏期講習を順調に進めることができているように感じます。

多くの学習塾では、講習期間は通常の授業期間に比して各講師の担当授業時間数が大幅に増えるため、生徒や保護者のみなさんの目には、「先生たち忙しそう」、「いつもと違って教室がバタバタした感じ」に見えがちです。また、こういった塾側の事情で普段の授業と担当する先生が変更になったり、ひどいケースでは5日ごとに先生が替わる、なんてこともあるようです。結果、生徒や保護者のみなさんに本来必要のない気を遣わせてしまったり、場合によっては日頃教わっている指導内容とは全く統一性に欠ける授業を受けるはめになったりすることもあるんでしょうね。

もちろん、PEGでも各講師の授業時間が普段に比べて増えることは確かです。そのため、夏期講習から新しく入塾した生徒については「事前学習会」等によって準備をしっかり行ってきましたが、それでは間に合わないような場合は「たった2名の新規生だけのクラス」を設けたりもしていますね。

全体として、PEGのスタッフは通常期と同じように、誰もが自然体でやれているように思います。復習ノートの点検や添削指導、生徒を個別に呼び出しての生徒面談(これは説教といったほうがいいかも)など、いつもの風景が目の前にあります。自習室を覗いてみれば、その日の授業の復習をする小学生、後期から講習に参加する新規の入塾生たちの事前学習、ときには物理や化学と格闘している卒業生たち・・・みんなほんとうによく頑張っています!

ただ、生徒たちの方は、さまざま普段どおりとはいかないようで・・・講習の間は、授業が連日になり、学年によっては通常のおよそ1週間分が1日となりますから日々の復習がタイトになってきており、少々きつそうですね。中でも、小6や中3の特訓コースの生徒たちは、毎日全教科の授業があるために、どこかの国の「兵隊さん」かと見間違うような大きなバックを背にして毎日毎日、通ってきます。小学6年生の女の子のバックの重さを量ったところ・・・なんと8kg!正直、頭が下がります!(敬礼!)

私たちは、この頑張りに誠実に応えなければいけませんよね。そして、子供たちの努力は必ずや報われて欲しいものです。

本年度のPEGの夏期講習、ここまで何よりなことは、体調を崩したりして欠席を余儀なくされる子供が誰一人いないことですね。もちろん、スタッフには体調管理不十分から「欠席?」などといった不心得者は一人たりともおりません。

最後に、校舎内の掲示物の中から「夏らしいモノ」をひとつ、ご紹介します。

peg夏ポスTakahide Kita

■大いなる嘆き、「この内申貧民たちを如何せん」

努力や頑張り、工夫が公正に報われる世の中であってほしい。正直者が馬鹿をみたり、理屈にあわない理不尽がまかり通ったりするような社会にはしたくない。いつもこんな思いを持ちながら、子供たちに指導を行い、日々接しています。

1学期が終業し、通知簿が生徒たちの手に渡ってきましたが、やはりというか・・・内申点には今年も苦労させられそうです。

たとえば、「体育の内申点が3」、テストは頑張って90点台にありますが、「お前は運動能力自体がもともと低い」なんて言われちゃいましてね。もう、これは生徒本人の努力や工夫では如何ともしがたいですよね。「数学3を頑張って4か5にしろ!」は何とかやれるかもしれませんが、「体育や美術の3を5にしろ」はキツイというか、どうしようもない場合のほうが圧倒的に多いんじゃないかな。弊社開発の「スーパー内申君パーフェクト45」があったとしても、難しいかもしれません。(4月1日掲載コラム参照)

学校の先生は教育者である一方、評価者でもありますから、子供たちに評定を付けるのは当然のことです。評定が悪ければ、次回に向けて頑張ればいいわけですし、悪い結果に対して向き合っていくことは子供たちにとってとっても大事なことで、大きな教育上の効果が期待できます。しかしながら、これが入学試験における合否判定要素の30%を占めるとなると、ほんと生臭い話になっちゃうんですよね。

とりわけ体育や音楽、美術に家庭科の内申点を入試の合否基準に取り込まなければならない理由ってなんでしょうかね。しかも2倍の重さにまでしてね。建前としては、入試本番の科目にないから・・・といったところでしょうか。それとも、こうしなければ、誰か困る人でもいらっしゃるのでしょうか。(苦笑)

私は、こういったことについて生徒たちを納得させる説明ができませんし、今まで合理的で納得できる説明を誰からも受けたことがありません。

確かに、社会に出て会社などの組織に属した後は、自分自身が納得できないようなことでも部下などに対して指示をしたりすることはよくあります。また、会社や自分自身がいざ競争にさらされる前に戦略的に有利な外部状況をつくり出しておくこともあります。

でも、15歳の子供たちの多くが始めて直面する競争(入学試験)なんですよね。入学試験においては、入試当日の公平さが保証されている、それだけで十分でしょう。入試本番の朝、試験会場でのスタートラインは横一線であるべきだし、そうしてあげたいものです。

Takahide Kita