■「アンチ」が出てくるようにならんとね
3月からの新年度で新たに各学年、クラスに新規の入塾生が加わっていますが、彼らの入塾の際には必ず保護者も交えた面談を行い「一人ひとりのあるべき受験の姿」を考えます。
別にPEGでなくてもいいんですよね。その子にとってうちがベストの場とは限りませんからね。面談の内容によっては、その方に他の塾をおすすめしたりすることもありますよ。
ただ残念ながら、うちも「まだまだだなぁ」と思うことがあります。それは・・・「どうしてもPEGだけはいやだ!」というような子どもが未だうちの入塾面談に現れないことですね。以前に運営していた校舎で生徒数、合格実績ともに考えられうる最高水準に達していたような時期には、保護者に連れられた(というか、引っ張ってこられた)子どもが入塾面談の際に「この塾だけはいやだー!」なんてごねたりすることが何度かありました。親は頭を下げながら「何とか預かってください、この子を慶応に通わせてやってください」、一方で子どもはふて腐れて横を向いて何も話さない。なんて具合いでした。その中の一人でたしか小学5年生の子だったかな、泣き叫びながら校舎の周りを逃げ回り、お母様に私たちも加わって鬼ごっこみたいになっちゃったこともありましたね。
その時は、「おいおい、面倒くさいことは勘弁してくれよ、事前に家族でちゃんと話しをつけてから来てくれよな」なんて迷惑がってしまいましたが、今思えばこういった事象自体が自分たちが力を発揮して一定認められたことの証左であったようにも思います。その頃に私たちがやっていた指導とその成果が周りのみなさんにかなりのインパクトをもって認知されていたということなんでしょう。
世の中で必要とされるには一定の「アクの強さ」のようなものが不可欠だと考えます。薬にも毒にもならんようでは、あってもなくても一緒ですからね。別のモノで代用が利くでしょうから、なにもそこでなければならない理由はないでしょう。私たちが提供しているものがその子にとっては毒になるようなこともないとは言い切れませんしね。
「競業はあっても同業はいない」を自負し、ある意味Nicherとしての我々にはアンチが現れる日がほんとうに待ち遠しい限りです。
Takahide Kita