コラム

■さて師走、今年も一気に走り抜けるとしますか!

今日から早や12月、今年もあと30日となりました。京王八王子の駅からPEGのある横山町交差点までのイチョウの街路樹も次々と葉を落とし、歩道は黄色のじゅうたんを敷いたようになっています。

銀杏

まあ、イチョウにも様々あるようで、人間様と同じように「十人十色」といった感じです。まだ緑の葉をフサフサに蓄えた木もあれば、すっかり丸坊主といった寂しいお姿になってしまったもの・・・年齢(樹齢)によるものなのか、遺伝によるものなのか、はたまた吹く風のあたり具合によるものなのか、は私にはわかりませんが、樹木にも個体差があるんやなあ、とあらためて知らされましたね。

hage

さて、3日ほど前から中学3年生たちの受験校確定面談を始めています。例年、ちょうどこの時期、期末テストが終わり、最終的な内申点が確定した生徒から順に来年2月の受験校を決定していきます。中学校での面談が12月の第1週あたりに組まれていますので、少々タイトではありますが、こちらはその前に終わらせなければなりません。

一般的には内申点を活用しての「併願優遇」や「単願推薦」やらで騒がしく、バタバタした時期なんでしょうが、うちの場合は私立入試のほうはほぼ一般受験でまわしますから、そういった思惑とはあまり縁がありません。それぞれの受験予定校に対する合格可能性を私の方から具体的に示し、その上で受験生本人、保護者、そして私たちのコンセンサスを固めるといったところですね。

今年は嬉しいことに内申点でオール4以上の生徒もちらほら見受けられますので、昨年のように都立高受験者1名といったことにはならないでしょうね。最近、流行の都立自校作成校の合格者も出てくるんじゃないかな。

ただ、内申点に余裕がない場合の都立自校作成校受験は、その手前の私立入試での結果がとっても大事になりますよね。要は、都立に落ちた場合の進学先としてある程度納得できる高校の合格をとっておくことが、まずは前提条件になるということです。しかしながら、併願優遇なんかをやっている学校の場合は、第一志望としている高校からの落差があまりに大きいでしょう。一方で、早慶やMARCH付属あたりのしっかりした高校は併願優遇なんてのはやっていませんから、そこは受験生一人ひとりの力でこじ開けるしか手がないんですよね。というわけで・・・今年もまたまたスリル満点の受験になりそうです。

お守り

そうそう、「手」といえば、昨日は雨でしたが、大鳥神社さんの「三の酉」は盛況でしたよ。「残り福」狙いの熊手を社務所でいただいてきましたが、こいつで今年受験する子供たちの「運」なり「福」なりをかき集められるだけ集めてみようと思います。

Takahide Kita

■馬鹿をバカと言わない世の中はそれ自体が・・・

最近では、「馬鹿」って差別用語かなんかになっているんでしたっけ?いつ頃から使わなくなったんでしょうか。

たしか20年ほど前だったかな、TVコマーシャルである女優さんが「このおバカさん」なんて語りかけてくるのがありましてね、結構な数の抗議が広告主のほうに寄せられたとかで、すぐにCM中止に追い込まれたのを記憶しています。

みなさんは馬鹿の語源をご存知ですか?いくつかの説があるようですが、私が記憶しているのは高校の漢文の授業で教わった「史記」の一説によるものです。たしか概要は次のような話だったと思います。

【指鹿為馬(しかをさしてうまとなす)】秦の時代に権勢を誇った宦官が皇帝に対して謀反を企んだ際に、自分の味方と敵を見分けるために皇帝の前に鹿を連れてきて、「これは素晴らしい馬だ」と言います。皇帝は「これは鹿だろう」と言いますが、この宦官の権勢を怖れたまわりの重臣たちは、「鹿です」と答えるといった話で、このような連中をまとめて「馬鹿」というそうです。ちなみにこの宦官は趙高といいまして、のちに謀反を決行する際に、おそれて尻込みする実行者に対して「断而敢行鬼神避之(だんじておこなえばきしんもこれをさく)」と言って彼の尻を叩いたことでも知られています。

私の幼少期には、そこかしこで「バカ」が溢れていたように思います。赤塚不二夫さんの代表作「天才バカボン」なんてテレビアニメの大人気作品で、当時のほとんどの子供たちが見ていたんじゃないかなあ。そもそも主人公の名前が「バカボン」で、学校の先生も「バカボン君」と呼んでいましたよ。バカボンのパパさんなどは出身大学が「バカダ大学」ですからね。ご丁寧に「都の西北早稲田の隣り~♪」といった校歌までありましたよ。もちろん校歌の終盤は、「バカダ、バカダ、バカダ、バカダ・・・」の連呼になります。

『人に対して「お前はバカだ」と言うような人間のほうこそ馬鹿だ!』なんてフレーズが今も昔もよく用いられますが・・・まあ、ある状況下に限定すれば正しいとは思いますが、私も小さいころには子供ごころに「そんなことないでしょ・・・」と内心では思っていましたね。

馬鹿をバカといえない社会って、まさにその語源どおりの「馬鹿」なんじゃないかな。(笑)そもそも、人からバカと言われて笑って流せる人は馬鹿なんかじゃありませんよね。それを気にして過剰に反応することのほうが、むしろヤバイんじゃないの?

ちなみに、関東と関西では「バカ」と「アホ」のニュアンスは全く逆になりますから、注意しておかないと大変なことになりますよ。まあ、今日は少しばかり言葉遊びをしちゃいましたね。失礼しました。

Takahide Kita