コラム

■私の嫌いなもの「後知恵」

ものごとの結果が出た後で、あたかもはじめから分かっていたかのようにあれこれと講釈をする方、いらっしゃいますよね。もちろん、結果を詳細に分析して次回の成功につなげるようにすることは大事なことなんですが、多くの場合はそうなっていないように思われてなりません。

以前に同じ職場におられた国語担当の方は、文章を読んで問題を解くということを全くしません。まず添付の解答を教材に丸写ししてから、その答えになるための理由を後付けされていました。これでほんとうに子供たちの国語力が伸ばせるのか、いつも疑問に感じていたものです。

私の担当する数学でこんなことやっていたら、その場で「解らせる、納得させる」ことはできても、自分自身で問題を解いて正解までもっていくことは絶対にできません。生徒が試験会場で実際に解いている視点に立っての指導であることが不可欠ですね。

入試においても合否結果が出たあとになって、「絶対無理だと思ってたよ」、「前々からあの学校が難しくなることは明らかだった」なんてね。じゃあ、あらかじめ言わんかい!事前にわかっていたなら対応の仕様があったはずでしょう。

逆に、一杯いっぱいまで頑張って合格を勝ち取ったのに、「今年はあそこの学校はスカスカで、合格ラインは相当低くなることはわかっていたよ」とか平気で言っちゃうんですよね。

例えは悪いですが、戦場から遠く安全な所にいる人ほど、弁舌さわやかで、理屈を頼み、かつ好戦的な方が多いですよね。私たちの場合でも、現場から遠くにいる(もしくは現場から遠ざかろうとする)人ほど、何でも知ったように振る舞い、「理屈だおれ」で「後知恵講釈」の方が多いように感じます。

もし、私や私の仲間たちにこのような気配を感じたら、遠慮なく指摘してください。必ずや謙虚に受け止めさせていただくと同時に、その救いに大いに感謝します。

Takahide Kita

 

■関西人

私、初めて会う方からよく「関西人ですか?」って尋ねられるんですよね。

「べらんめぇ~、こちとら江戸っ子よ、神田の生まれよ~」なんて流暢な江戸弁で返しても冷たい目で見られてしまいます。これ、二重の意味でしんどいです。

一つ目は、「関西人」って何や、「近畿地方出身の方ですか?」ぐらいに言わんかい。北陸人とか四国人なんて聞かんぞ。

二つ目は、こっちがボケてるんやから、しっかりつっこんでこんかい。せっかくボケてんのに、投げ捨てかよ。

関東に対して関西、大概のものは逆なんですよ。話す際のイントネーション、エスカレーターの流す側、醤油の濃さ、味噌の色、うなぎの捌き方など、何から何まで・・・

話をするたびに「関西の方ですか?」なんて必ずきかれます。どうしても抜けきらないんですよね、上方言葉。その一方で、あっちに帰ると、皮肉交じりに「いやぁ~、江戸弁上手になりはりましたなぁ~」なんて言われちゃうんですけどね・・・おれ、どっちやねん!

むかしむかし・・・初めて東京に来たときには、言葉の壁は確かにありましたね。

一番きつかったのは、電車に乗っているときでした。女性の方はいいんですよ、とっても上品に聞こえて、みんなどっかの「お嬢さん」か「ええとこの奥さん」かなぐらいの感じです。男性の、特に年配の方が「だってさぁ~」、「~じゃん」(あとで知ったことなんですが「じゃん」は横浜あたりの言葉らしいです)、これは正直、気持ち悪かったですね。「こいつら、○○○か!気色悪ぅー」なんて、途中で気分が悪くなってきて電車を降りたことも何度かありました。あと、相手が怒っているのがわからなくて困ったこともありましたね。「何だよぉ~、もう一度言ってみろよ」とか言われてもね。こいつ、なに興奮してるんやぐらいにしか感じないので、つい笑っちゃうんです。

一般によく言われる解説では、「関西出身の人は地元にこだわりを持ちすぎる」ということだそうです。たしかに、「満州ぎょうざ」は食べませんが「餃子の王将」は大好きです。最近では王将の本格的な関東進出で比較的近所に店舗ができましたが、以前は電車代を使ってわざわざ武蔵溝ノ口や橋本まで食べに行っていました。ちなみに王将の餃子って関西と関東で値段違うの知ってました?

さてさて、今週末あたりはたこ焼き器でも出してきて「粉モン三昧」といきますか!まあ、こんな感じですから、いつまでたっても江戸っ子への道は遠いんでしょうかね。

Takahide Kita