■決して目には見えないけど・・・「強い心」、「美しい心」
「花も美しい、月も美しい、それに気づく心が美しい」
私の自宅の和室にかかっている色紙にこんな言葉が書いてあります。これは禅の名言で、円覚寺の足立大進老師の筆によるものです。
私の勝手な解釈はこうです。
「もし、この地上からすべてのヒトがいなくなってしまっても、そこに花は咲き続けている。そして、夜になれば月は出でる。でもその花や月を愛でる人間がいない。それでも花や月は美しいといえるのか。美しいとは人の心の感応であって、決して絶対的なものではない。」
一昔前に私が病気がちなパートナーと一緒にいた頃のことです。自宅には常に花を飾っていましたが、調子のいいときにはそれを美しいと感じていたみたいですね。逆に調子が悪いときは、まだ枯れてもいないのにすぐに捨ててしまいます。今思えば、心の状態を写すバロメーターのようなものだったと感じますね。
人はその時々の心の持ちようでその思考やそこから生まれる行動が異なってくるものなんでしょうか。おそらくそうなんでしょうね。
PEGで生徒や保護者向けに配付している「轍」という冊子があります。過去の受講生が受験生へのメッセージやアドバイスを寄稿してくれたものをまとめたものなんですが、そのほとんどには「どうしたらモチベーションを維持できるか」、「成果がついてこない時期に心が折れないようにするには・・・」などが語られています。受験生にとっては日々の心の持ちようが大切なんだなぁ、と改めて感じさせてくれます。
さて、そろそろうちの子たちの受験校を確定させる面談が始まります。彼らの「未来のカレンダー」作成の第一歩ですからね。決していい加減なことはできません。来年の2月の子供たちの心に思いをはせながら全力で取り組みます。
Takahide Kita