コラム

「不合格」について考える

まともな学校の入学試験では合格者よりも不合格者のほうが圧倒的に多いでしょ。「不合格」ということは「あなたはうちの学校には入学する資格がない」と言われたわけですよね。まあ、首から上の自分を否定されたわけです。だから、受験生も保護者もとにかくこれに怯えちゃう。

怯える必要なんかないのに・・・だって、こういうことって社会に出たら日常茶飯ですよね。大好きな女の子(男の子)に告白して、ふられるのと同じでしょう。ちなみに、私の場合は女の子にふられるほうがよりダメージが大きいですね!(笑)

「不合格」になったという事実は変えようがない。しかし、そこから先のやりようが大事で、そのやりようによってはこの「不合格」の持つ意味を変えることはできるんですよ。

「自分には何が足りなかったのか?」って考える。そして、また新たなポジションをとって次の目標に向かう。もちろん、全力を尽くしての「不合格」であったことが大前提なんですけどね。

私、毎年受験生にこういった声かけするんですよ。何回も、毎日のように、繰り返してね。特に、入試本番が近づいてだんだん元気がないように見える中学受験生には。

「○○中学に落ちてもいいんだよ。お父さんも、お母さんも、誰もお前のことを絶対に責めたりしないから!」

12歳の子が、責められると思ってるんですよ。恥ずかしいと思ってるんですよ。

「不合格」は確かに残念ですが、決して恥ずかしいことなんかじゃないのに・・・

Takahide Kita

受験校を絞り込んでいく時期になりました(2)~偏差値からわかること~

受験校を決めていく際には、模擬試験の偏差値や合格判定ってやっぱり大事ですよね。でも、これだけに振り回されちゃいけません。偏差値からわかることは、絶対に合格できる学校と、絶対に不合格になる学校でしょうか。

たとえば、一般入試での基準偏差値67の○○高校・・・

偏差値が常時70台の受験生、これはまず合格。偏差値が常時40台の受験生、こっちは合格可能性0。あとは入試問題への適性(教科バランスなど)と対策によって合否が分かれますよね。

もちろん、偏差値と合格率には正の相関はあります。でも合格判定Aで合格を手にする受験生は合格者全体のどれぐらいになるんでしょうかね。おそらく2割もないんじゃないかな。

各進学塾から出ている合格体験記、「ぼくは模試ではずっと合格判定がAだったので余裕をもって合格しました」なんてのはまず見ないでしょ。「私は模試のたびに合格判定がC、D、Eばかりで・・・(中略)・・・それでも諦めずに頑張った結果、見事合格を勝ち取ることができました」といったのばかりですよね。

第一志望には最後の最後までこだわっていきましょうよ!

明治に行くなら、早稲田に落ちて行けばいい。立教に行くなら、慶応に落ちて行けばいい。

可能性がほんとうに「0」になった時点で私がはっきり言いますから!

Takahide Kita