コラム

■「納豆」、「スクーター」、「雪」

これは私が苦手にしているものベスト3(ワースト3)です。

「納豆」、こいつだけはどうしようもないですね。私は関西育ちなんで、納豆というものは子供の頃から食卓にあがってきたことがありません。修学旅行で東北に行った時も同級生のほとんどは手付かずだったように記憶しています。

料理屋なんかに行った時にお任せコースをオーダーすると、「お嫌いなものはありますか?」って聞かれますよね。「納豆がダメです」と答えると、必ず「関西の方ですか?」と問い返されます。また、「納豆は身体にいいのよ!」なんて結構くどくど言われますから、邪魔くさくなってきまして、10年ほど前からは「嫌いなものはありません!」と答えるようにしています。

ただ、「食わず嫌い」といわれるのもしゃくなので、一ヶ月に一度ぐらいかな、スーパーで一番小さいのを買ってきて、気合で口に流し込みます。でもただ食べるだけでは、私にとっては修行にしかならないので、その日に仕事や会議で嫌な相手と会わなければならない場合なんかにあわせて、その当日の朝に食べるようにしています。まあ、不快感に耐える練習ですね。最近では、「死んだ親父の遺言で納豆は食べられない」とか「先祖代々の家訓で納豆は食べてはいけないことになっている」などいい加減なことを言ったりもしています。(笑)

「スクーター」、こいつは怖くてよっぽどのことがない限り乗りません。私、高校生のときからバイクには乗っていますがタンクが膝の間にないとダメなんですよね。ニーグリップがきいてないと怖くてコーナーで上手くバイクが倒せないんです。KawasakiやYAMAHAの大きなのに乗って山梨や栃木あたりの峠を攻めたりするのは何の問題もないんですけど・・・

「雪」、これは全くもってNGです。私、瀬戸内の雪のない所で育ちましたんで、雪の日はまともに外を歩けません。普段3分の道のりでもよちよち歩きになって軽く10分はかかりますし、ひと雪で平均3回程度は転倒しますね。翌日は変な歩き方をしたことが原因だと思いますが、必ず筋肉痛が出ます。

今日は雪の予報が出ていましたから、昨日の夜から憂鬱でした。午前中にどんどん積もってゆくのを窓から恨めしそうに眺めながら「まだ11月やど、ワレなめとんのか!ふざけんなよ!」なんてぶつぶつ言っていましたが、まあ諦めというか覚悟を決めて出勤してきました。幸い今日はまだ一度も転んでいませんので、帰る頃までには雪がとけて消え去っていることを祈るのみですね。

この冬も前途多難です。(泣)

Takahide Kita

■「自然体」に憧れます

「自然体」って言葉、いいですよね。大好きです。

でも、自然体を気取っている人、ほんとうに多いですよね。この手の「なーんちゃって自然体」、こちらは大嫌いです。

いざとなった時にものの役にたたない。鉄火場なのに空気が読めず、「そもそも・・・」なんて言い始めて足を引っ張る。はっきり言って邪魔になります。

「世の中、お金だけじゃないよね」、「人間は学力だけじゃないよね」全くもってそのとおりです。この宇宙で数少ない真理と言ってもいいくらいです。しかし、これって能動的にやりきって、その先に至って初めて口にできる言葉でしょう。やりもせず、やる前から・・・そういう人いますよね。

作家の城山三郎さんは小説の中の主人公にこう語らせています。

「出世ばかりの男はつまらない。しかし、出世を諦めた男はもっとつまらない。」

とことんやってみて、行けるところまで行ってみないことには自分自身の居場所ってわからないと思いませんか。やれるところまでやって、何かを成し遂げて、その上での「自然体」・・・これってものすごい凄みがありますよね。

おそらく私には一生かけてもたどり着けないように思います。(決して諦めてはいませんが・・・)

だからこそ、憧れます。

Takahide Kita