■実は私、数学が一番苦手でした・・・
私、進学塾で数学を教えてもう30年近くになりますが、実は最初に教えたのは英語だったんですよね。一番得意な教科ということで、英語で採用試験を受けたんですよ。結果、英語で塾講師のデビューということになりました。
しかーし、英語の授業の評判がとっても悪く、1ヶ月余りで英語講師はNGを出されましてね、そこから数学を教え始めたというわけなんです。
英語は得意だったということもあったからでしょうか、生徒がどこでつまずいて解らなくなくなっているのかが分らなかったんですね。それに加えて、「英語なんて人に教わるような教科か!駿台の英文700選と辞書があれば自分で出来るやろ!」なんて思いもありましたね。
数学は自分自身が苦手な教科でしたので、ほんとうに様々な工夫をしてきたと思います。高校2年生のときに、何とか数学を克服しようと夏休みの期間のほとんど全てを数学に費やしたこともありました。当時は自宅にクーラーがなかったもんですから、毎朝、姫路の手柄山にある図書館に朝から並んで、扇風機前の席をとって一日中「チャート式数学」をやっていましたね。結果、少しは改善したことはしました。それでも志望する大学の冠模試(○○大実戦、△△大オープンなんていう例の模試ですね)では、数学大問4題に対して、良くて1完半、ひどい場合は0完半で、「書き賃拾い」といった情けない状態でしたが、何とか他の教科と合わせると見苦しくない程度の点数になりましたし、共通一次(現在のセンター試験)レベルでは普通に満点がとれるようになっていました。
苦手なものを何とかしようとするときには、ある意味狂ったようにそれだけに打ち込むことが不可欠だと思います。「英語が苦手だから、週に2回予備校に行って何とかしよう」なんてのはお話にならないでしょうね。所詮、「何とかしてもらおう」ということでしかありません。
Takahide Kita